2月25日に開催された社団法人日本介護ベンチャー協会の設立総会では、第2部として、タリーズコーヒージャパンの創業者で、参議院議員の松田公太氏をゲストパネリストに招き、フォーラムディスカッションが行われた。
フォーラムディスカッションは、日本介護ベンチャー協会代表理事で、株式会社日本介護福祉グループ取締役副社長の斉藤正行氏が司会進行を務め、松田氏と、さいたま市で高齢者在宅介護事業「カレイドライフさいたま」を運営するカレイド株式会社代表取締役の関口貴巳氏の二人がパネリストとして登壇した。
「人生論、仕事論」について問われると、松田氏は、「目的と目標を明確に持つことが大切」と語った。
タリーズコーヒージャパンの創業時、「会社の目的である経営理念をとにかく考えた」と松田氏は言う。考え抜いて到達したのが、「一杯のコーヒーを通じて、『お客様』、『フェロー』、『社会』に新しい価値を創造し、共に成長する」。
「会社の目的があったから、1号店がつぶれなかった。理念の下に、アルバイトの子ががんばってくれました。チラシ配りを行うにしても、ただ配るのではなく、コーヒーについて語りながら店頭で声かけを行ってくれたんです」(松田氏)
そして、経営理念をどうやってスタッフに浸透させるかという問いに対して、「自分自身が忠実になること」と答えた。
「経営理念がしっかりしていたら、判断に間違いがない。逆に楽になります」(松田氏)
一方、関口氏は、自身の仕事観について、「生活上のテーマが『幸せ』。心が満たされていること」と話した上で、経営理念として、一番は「仲間の幸せ」で、次が「お客様の幸せ」、その次に「地域の幸せ」と掲げていると説明。
「自分が幸せじゃないと、心からの介護はできない」と語った。
フォーラムの最後、介護論について問われた関口氏は、「恩返しの気持ちで接したいと常日頃思っています。恵まれた環境があり、教育を受けられ、こうした社会をつくってくれたのは、自分たちの上の方々、おじいちゃん、おばあちゃんですから」と、介護における自身の思いを伝えた。
また、「楽しく元気に JAPAN!」をキャッチコピーとして政治活動を行っている松田氏は、「気軽に政治家に会って話せるようなカフェをつくろうと計画しています」と、今後の取り組みを紹介した。