エーザイ株式会社は、帝國製薬株式会社と、「アリセプト」経皮吸収型製剤(ドネペジル塩酸塩またはドネペジルを含有する貼付剤)に関す、日本における研究・開発・販売権に関わる独占的ライセンス契約を締結したと、2月14日に発表した。
この契約は、当社が実験用原薬を提供し、帝國製薬が製剤開発を実施した「アリセプト」経皮吸収型製剤に対し、日本国内を対象に、当社が持つ研究、開発および販売に係る独占的ライセンスを受けるオプション権を行使したもの。 これによりエーザイは日本における「アリセプト」経皮吸収型製剤の研究、開発および販売が可能となる。
「アリセプト」経皮吸収型製剤は、食事や消化管、代謝等の影響を受けにくく、長時間にわたってなだらかに安定した血中濃度が得られる経皮吸収型製剤。このため、嚥下機能の低下した患者や経口剤を苦手とする患者でも容易に使用することができ、患者の服薬コンプライアンスの改善のみならず、介護する家族や介護職にとっても服薬介助時の負担軽減が期待できる。
今回のライセンス契約により、「アリセプト」はこれまでのフィルムコート錠、細粒剤、口腔内崩壊錠、内服ゼリーという既存の複数の剤形に加え、嚥下機能の低下した患者に、経皮吸収型製剤という新しい治療選択肢を提供することになる。
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