東京都杉並区は、昨年夏の都内最高齢113歳の女性の所在不明問題を受け、7月から医療や介護を受けていない高齢者約1万500人を対象に戸別訪問する「安心おたっしゃ訪問事業」を開始すると発表した。
対象となるのは、75歳以上の高齢者5万2,000人のうち、次の条件に当てはまる人。
1)医療や区民健診を2年以上受けていない人(約1,100人)
2)介護認定を受けながら介護保険サービスを利用していない人(約3,100人)
3)2年以内に医療や区民健診を受けているが、介護保険の認定を受けていない単身者(約6,300人)
地域包括支援センターケア24の職員が1)・2)に該当する人を、民生委員が3)に該当する人を訪問し、健康状態や食事の様子などを聞き取って、必要な場合は福祉サービスにつなげていくという。また、地域包括の相談対応力の強化も図っていく考えだ。2011年度予算として、1億200万円が計上されている。
同区としては、「潜在化しているニーズを早期に把握して、適切な支援を行う攻めの福祉を行っていきたい」と語っている。
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