1月、社団法人大阪介護支援専門員協会監修による『居宅ケアプラン作成事例集30〜ビギナーからエキスパートまで』が発行された。
ケアプラン事例集はこれまでにも数多く発行されているが、本書は困難事例や成功事例だけを取り上げるのではなく、日々の業務で出会う「ふつうの事例」を極力わかりやすく解説している。
現場では、ケアプラン経験が乏しくても、1人ケアマネとしてケアプランを作成しなければならない場面や、これまで施設ケアマネだった人が居宅へ異動するケースもあり、「居宅ケアプランの流れがよくわからない」「人によって書き方がまちまちだがこれでいいのか」といった声も聞かれる。
そこで本書は、事例ごとに実際にケアマネジャーが利用する課題分析表、アセスメントシート、1〜5表がそのまま掲載することで、ケアプランの一連の流れがわかるようになっている。
また、エコマップ(ジェノグラム)を活用することで、利用者の周辺情報を整理する方法を紹介しており、可視化することで一見で利用者をとりまく環境が明確にすることができるようになっている。
本書の構成は、ケアマネジャーがもっとも欲しがる現場での事例を30集め、疾患別に6つに分類。紹介している疾患は、整形外科疾患8事例、脳血管疾患6事例、認知症疾患6事例、難病6事例、がん疾患ターミナル期3疾患、泌尿器疾患1事例となっており、各事例の最後にベテランケアマネジャーからの視点で、今後の進め方について適切なアドバイスがつけられている。
■書名:『居宅ケアプラン作成事例集30〜ビギナーからエキスパートまで』
■監修:社団法人大阪介護支援専門員協会
■発行:新元社
■体裁:B5判288ページ
■価格:2,800円+税