厚生労働省は12月12日、後期高齢者医療費(老人医療費)の特性の年次報告(平成20年度)を発表した。
この報告は、療保険に関する基礎資料及び後期高齢者医療事業年報(老人医療事業年報)を基に、後期高齢者(老人)と若人の医療保険加入者の1人当たり診療費、受診率等について可視化したもので、一目で比較できる。
これによると、75歳以上の後期高齢者の診療費は、1人当たり年間約85万円。一方、後期高齢者以外(若人)は約18万円となっており、後期高齢者は4.7倍の診療費がかかっていることになる。
入院費は、後期高齢者が年間約43万円、若人6万円と、約7倍の格差が、さらに外来だけを見ると、若人約10万円、後期高齢者は約40万円とおよそ4倍の診療費がかかっている。
高齢になればなるほど、入院率、診療費がかかるのは当然のこととはいえ、このように具体的な数字で表されると、後期高齢者は人口比は少ないとはいえ、いかに莫大な医療費がかかっているかがわかる。