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虐待行為の特養に県が改善命令――香川県

香川県は、12月3日、社会福祉法人「志度玉浦園」が運営する、特別養護老人ホーム「志度玉浦園」で入所者への虐待があったとして、老人福祉法に基づく改善命令と、介護保険法に基づく改善勧告を出したと発表した。

同県によると、虐待通報をもとに7日間にわたって、記録調査、施設職員へのアンケート調査や聞き取り調査などを行った結果、介護職員5人によって、認知症状のある入所者9人への虐待行為が確認された。

具体的には、以下の行為が行われた。
1）入所者に対して、車椅子を机の下に深く押し込み、身動きが取れないようにしていた。
2）上着を前後逆さに着せて、車椅子に固定して身動きが取れないようにした。
3）足を車椅子にひも状のもので縛りつけ、立位できないようにした。
4）胃ろうをしている入所者5人対して、流動食や薬の注入しなかった。
5）医師の指示通りの睡眠薬を渡さず、余った睡眠薬数錠を職員自らが所有していた。
6）紙芯で、ポータブルトイレ使用後の臀部を叩いた。
7）入所者の意識が鈍い時に、面白半分で乳首を何回か摘んだ。
8）県から指示のあった、経管栄養食の注入に対しての改善がされていなかった。

県としては、再発防止のための緊急措置として、全職員を対象に研修を実施、虐待行為を行った職員への勤務体制、入所者やその家族に対してのフォローなどを指示。その他、組織体制の見直し、改善計画の策定、第三者による虐待防止委員会の設置の指示も行った。

改善期限は、緊急措置を今年12月20日までに、それ以外を年明け1月31日までに行うように通告した。

【事業所概要】
施設名：特別養護老人ホーム「志度玉浦園」
所在地：香川県さぬき市志度1610-1
経営主体：社会福祉法人「志度玉浦園」
入所定員：特養80名、短期入所者20名、計100名

◎香川県
　
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