介護・福祉の文具ブランド「キャプス」を手掛ける「タニシ企画印刷」(広島市)は、LINEが企業などに提供する専用アカウント「LINE@」を使って、ヘルパーがスマートフォンなどから介護記録をリアルタイムで事業所に送ることができる新サービス「テレッサmobile」の提供を開始した。「タニシ企画印刷」によると、「LINE@」で訪問介護記録の報告などを行う仕組みは業界初という。
使い方は、まず無料通話アプリ「LINE」でQRコードを読み取り、「テレッサmobile」に登録。そして画面上に個人IDとパスワードを入力、ログインすることでサービスを利用できる。
ヘルパーは、画面上で当日のシフトなどを確認後、訪問介護の提供を開始。予定外の業務を行った場合は、内容を入力してサーバーに送信する一方、スケジュール通りに進んだ場合は、終了の報告をするだけで済む。記録は音声入力でも可能。紙の記録を持ち帰る必要がなくなるため、事務負担の軽減などにつながるという。
一方、サービス提供責任者はパソコンなどの管理画面上で、ヘルパーが送った記録を見ながら実績を確定したり、ヘルパーのスケジュールを管理したりできるほか、国保連の請求業務などにも対応している。
同社側は「ITが苦手な年配のヘルパーの方の中にも、プライベートで『LINE』を使っている方は多いので、利用までのハードルは下がると考えている」としている。