下着一枚で、冬の寒空に出ていく祖母。母はそれを探しにほぼ毎日近所を回ります。時には、警察から連絡が来たり、ご近所さんが連れてきてくれたり。母は祖母の徘徊を止めようと、カギをいくつもつけるなどの工夫をしていました。出られないとわかると、「出して」とまるで監禁されているかのように訴える祖母。父はどのように助けたらいいかわからず、無関心を装っていました。自分の母の状態を受け止めることができなかったのかもしれません。孫の私は、学生で遠く離れた場所で生活し、母を助ける人は誰もいませんでした。排泄・食事・身の回りのこと全部に介護が必要な状況で、家族みんなが疲弊していても、母は家で見ると聞きませんでした。排便コントロールがうまくいかないために、デイサービスを利用し、母なりに介護を10年頑張りました。最後は、肺炎を繰り返し、経管栄養になった祖母。自宅で見るのは限界だといったのは医療に携わる私でした。両親には、祖母と同じ道をたどってほしくないと思っています。学生で知識がなく、力になれなかった私。経験をたくさん積んで、両親が健やかに最期を過ごせるように今から腕まくりです!
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