ひとり暮らし母親、自宅での生活はそろそろ厳しい?

田舎にひとりで暮らしている84歳の母親について。
近くに自分の兄弟が住んでおり、時々様子を見に行っているが、ケアマネジャーとのやり取りは、主に自分がしている。月に2回は帰省し、ケアマネジャーとの面談も自分が担当している。
母が自分で家事ができなくなってきたため、介護保険サービスを導入した。現在はホームヘルパーが週2回、調理と掃除をしに訪問している。
最近、物忘れが進んできたためか、薬の服用が十分にできていない様子。また心臓の持病の影響か、両足のむくみも気になる。
ケアマネジャーに相談し、通所介護(デイサービス)と訪問看護の利用をはじめたが、デイサービスに行かないことが多い。
この先、自宅での生活を続けるのはむずかしいだろうか?

焦らず、まずはできることからはじめよう!

役割分担について兄弟で相談を

まずは見守り体制を整えます。兄弟でしっかりと話し合い、様子を見に行く時間帯や頻度を調整します。また訪問したときに注意すべきポイントを明確にしておきます。

注意すべきポイント

水分がとれているか

皮膚の乾燥、舌にひび割れがみられないかどうかをチェックします。ポットやペットボトルなどで水分摂取量を把握できるとより望ましいでしょう。

きちんと食べているか

冷蔵庫の中に古い食べ物が入っていないか確かめます。ホームヘルパーには、作ったものに日付をつけてもらいましょう。

排泄ができているか

トイレを使用している形跡があるか、清潔さが保たれているかを確認します。

入浴できているか

風呂場を利用している形跡があるか、安全に入れているかどうかを確認します。

洗濯ができているか

特に下着の洗濯はきちんとできているか、汚れた洗濯物がタンスや押し入れにしまわれていないかを確認します。

ケアマネジャーやホームヘルパー、サービス事業者との関係は良好か

人間関係が良好でないと、ストレスが溜まり、生活にも影響してきます。よい関係が保てているか、話を聞いてあげましょう。

利用サービスの調整(例)

  • デイサービスの利用がむずかしければ、ケアマネジャーと相談し、訪問看護を利用して入浴介助を頼み、清潔を保ちます。
  • 薬の仕分けやセットを訪問看護に依頼し、内服の声掛け・確認をホームヘルパーにしてもらいます。週2回のヘルパー・週1回のデイサービス・週1回の訪問看護で、週4回の服薬確認ができるようになります。
  • 処方箋を出している医師に状況を伝え、可能であれば薬剤の調整を依頼します。
  • 将来の施設入所も考慮して、短期入所生活介護(ショートステイ)を利用しながら、少しずつ環境になれるように促すのもよいでしょう。

ケアマネジャーや各種サービス担当者との関係づくり

  • 各サービス事業者の担当者が情報を共有できるように、ノートを1冊用意すると、状況がより把握しやすくなり、ケアマネジャーもサービスの調整がしやすくなります。
  • 自身や兄弟が観察して気付いたことや介護コンシェルジュから得た情報をケアマネジャーに伝え、調整の参考にしてもらいましょう。
  • ケアマネジャーだけでなく、利用しているサービス事業所ともやり取りをし、相談できる人を複数確保しておくと、何かあったときに頼りになります。

見守りサービスの活用

介護事業者だけでなく、民間業者や地域の力も借りながら、見守りの体制をつくります。見守り体制が整うと、帰省の頻度を減らすことができるかもしれません。

  • 高齢者向け食事の宅配サービスを利用する。
  • 近隣の方や母親の友人に状況を伝え、時々訪問してもらう。
  • 民生委員に訪問してもらい、安否確認をしてもらう。
  • 地域包括支援センターや社会福祉協議会が取り組んでいる見守りサービスを活用する(地域によります)。

職場の理解と支援制度の活用

勤務先の上司や同僚に、介護をしていることを伝えておくと、急な欠勤の際にも理解が得られやすくなります。また、会社に介護支援制度がないか確認しましょう。

交通費割引について

介護帰省割引がある交通機関を上手に活用し、経済的な負担を軽減しましょう。

介護食の基礎知識

介護のキホン

介護シーン別に基礎を知る

みんなが注目する基礎知識

要介護度とは?

要介護度とは?

介護度は7段階に分かれていて、要支援1・2、要介...

介護度別ケアプラン事例

介護度別ケアプラン事例

<要支援1>支給限度額49,700円、自己負担額...

デイサービス(通所介護)の選び方

デイサービス(通所介護)の選び方

デイサービスは曜日によって利用者が異なり、雰囲気...

家族で話し合おう

家族で話し合おう

家族で話し合おう...

このページのトップへ