在宅での生活や介護がむずかしくなった場合、多くの人が希望するのが介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム、特養)です。しかし待機者は年々増加し、2013年度は全国の待機者は52万2,000人にのぼるという調査結果が示されました。
そのような背景のもと、2015年度より、入居できるのは原則として要介護3以上の方に限定されることになりました。
今後、中重度の方は介護老人福祉施設、軽度の方は民間介護施設へと、それぞれの施設選びの方向が定まっていくとみられます。

在宅での介護が逼迫している中重度の方にとっては入所への道が近くなったと言えますが、空床が見つかりにくい状況はすぐには変わりません。待機期間が長くなる場合は、きめ細かに訪問してくれる地域密着型サービスを検討するなど、介護サービスの見直しや、一部自費での利用などを考慮する必要もあるかもしれません。ケアマネジャーに相談し、最善の方策を考えていきましょう。

民間施設の代表格である有料老人ホームを探す場合、いくらまでなら入居一時金や月額料金を支払えるか、資金面が最大のポイントになります。
しかし、予算を重視するあまり、必要な介護を受けられるかどうかという根幹を見失ってはいけません。
まずは、現在の心身の状態や、どのような生活を希望しているのかなど、本人の状況について整理することが大切です。そのうえで、予算と照らし合わせながら施設を絞り込んでいくとよいでしょう。

介護保険施設の探し方

介護老人福祉施設(特養)、介護老人保健施設(老健)、介護療養型医療施設(療養病床)の情報は、各自治体で管理しています。各施設の入所定員や床数、待機者数などをインターネットで公開している自治体(都道府県のホームページなど)もあり、検索して調べることができます。
インターネットを使わない場合は、市区町村の介護保険担当課や地域包括支援センターで情報を収集したうえで、関心をもった施設に資料請求しましょう。
また、ケアマネジャーや病院のソーシャルワーカー(MSW)が施設の評判など情報を持っていることもあるので、訊ねてみてもよいでしょう。

待機者の多い介護老人福祉施設(特養)は、空きがあることを優先しがちですが、できれば施設を見学し、入所者の表情や、職員の入所者への接し方などを実際に確認することをおすすめします。
入居は、直接施設に申し込むほか、自治体によっては申し込みを1本化し、複数の施設に空きが出たときに連絡が来る仕組みをとっているところもあります。

有料老人ホームなど民間施設の探し方

有料老人ホームやサービス付き高齢者向け住宅(サ高住)が加入する公益社団法人全国有料老人ホーム協会では、ホームページで会員施設の情報を公開しています。
地域や、自立・要支援・要介護別などで検索すると、一時金や月額費用、契約方式などを確認でき、比較検討ができます。
民間の有料老人ホーム紹介センターを活用したり、介護保険施設同様、ケアマネジャーや病院のMSWの意見を聞くのもよいでしょう。

有料老人ホームなど民間の施設は、「終の棲家」として、自宅を引き払って入居するケースが多いものです。とりわけ入居費用・購入費用がかかる有料老人ホームやシニア向け分譲マンションは、焦らず、十分に納得したうえで決めることが大切です。有料で体験入居を受け付けているところも多いので、見学はもちろん、体験入居もおすすめします。
入居を決める前には、重要事項説明書や入居契約書など書類によく目を通し、理解する必要があります。
とくに、有料老人ホームは、入居一時金の償却期間など重要事項が多く、不明点は問い合わせをし、書類に記載されているかどうかも必ず確認します。

以下は、代表的な民間施設である有料老人ホームのチェックポイントです。
入居金・前払い金(サービス付き高齢者住宅は設定がある場合もあり)、イベントやアクティビティ(シニア向け分譲マンションでも設けている場合もあり)以外は、サービス付き高齢者住宅やシニア向け分譲マンションにも共通しています。

有料老人ホームのチェックポイント

【費用】

入居金・前払い金

入居金・前払い金は、ホームがまとめて預かり、一定の年数(償却期間)をかけて償却していく仕組みになっています。償却期間内に退去になった場合は、未償却分が返金されます。
また、契約時にまとまった金額の償却(初期償却)が設定されることも多く、返還金について十分な計算が必要です。「一時金保全措置の有無」「短期解約特例」なども必ず確認しましょう。

月額利用料

食費・管理費・家賃相当分がおおむねの内訳となっています。
また、自立の方の一時的な介護や生活支援、個別の希望によるサービスなど、介護保険でまかなえないサービスについては介護費が発生する場合があります。
別途費用(介護保険サービス利用料、医療費、日用品代など)は必ずかかるので、それを含めた総費用を資金計画に加えることが重要です。

【周辺環境】

外出しやすいか、家族が通いやすいか、交通手段や駅からの距離を確認します。定期的な通院が必要な場合は、病院との距離、買い物の利便さも生活していくうえで重要です。

【建物】

ホームでの暮らしは共用部分で過ごす時間も多いので、専用居室だけでなく共用部分もチェックしましょう。清掃・衛生管理状況も重要なチェックポイントです。
自立している方が要介護者向けホームを検討する場合、身体状況によって住み分けがなされているかどうかも確認するとよいでしょう。

【生活支援・介護サービス、医療環境】

月額料金に生活支援サービスや介護サービスが含まれている場合、どこまで提供されるか、どこからが別料金になるかを確認しましょう。
協力医療機関との連携内容、緊急時の近隣病院との協力関係、看護師の配置がある場合は、滞在する時間帯を確認します。

【食事・イベント・アクティビティ】

食事

基本的には栄養バランスに考慮した、季節感のあるメニューが用意されています。味は個人によって好みがあるので、見学時に試食を申し込むのがおすすめです。
介護食(きざみ・ペースト食)や医療食の対応、別料金の有無も確認しましょう。

イベントやアクティビティ

季節のイベントや毎日のアクティビティは、はりあいのある暮らしに欠かせません。自分の趣味に合うものがあるか、サークル活動内容の確認もしましょう。

【入居者やスタッフ】

ホームのサービスの質は、入居者の方の様子に表われます。入居者が生き生きとした表情をしているか、身だしなみがすっきりしているかなど見学時に確認しましょう。
また、ホームの教育体制は、スタッフの対応や挨拶などに表われます。ホームの運営方針を決める施設長とはじっくり話す機会を設けましょう。

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