2000年に介護保険が開始され、制度自体は大分安定してきた感じもあります。
ただ介護保険法は3年ごとに改正が行われており、今年も4月から多くの部分に変更が
ありましたので、以下いくつかご紹介します。
■第1号介護保険料
第1号被保険者の保険料も3年ごとに改定されています。
第7期(2018年度~20年度)の保険料は全国平均5,869円(前期比+6.4%)と
なりました。
■介護医療院の創設
介護保険の新しい施設として、介護医療院が出来ました。
長期にわたり療養が必要である者に対し、必要な医療並びに日常生活上の世話を行う
ことを目的とする施設です。まだ開設した施設も少なく、詳細な部分については不明
な点が多くあります。
■「共生型サービス」
介護のサービスには主に、「要介護者」と「障害者」に対するサービスに分かれて
おり、事業者はそれぞれに都道府県の指定を受けて仕事をしていました。
共生型により、介護保険の指定を受けている事業所であれば、障害者に対するサービス
が行えるようになりました。その逆も同じです。
■要介護認定の有効期間の延長
認定の有効期間は、これまで24カ月が最長でしたが、36カ月に延長されました。
ただ延長できるのは、「第1号被保険者である」、「更新申請である」などいくつか
の条件があります。新規や変更申請の場合は、これまで通り12カ月が最長です。
■一定以上の所得者の自己負担割合の変更
介護保険サービスを利用した場合の自己負担は、原則1割負担、所得の多い方は2割
負担でした。
今年の8月より2割負担の方の中でも特に所得の多い人は3割負担となりました。
条件としては:
①本人の合計所得金額が220万円以上
②年金収入+その他の合計所得金額の合計額が、
単身世帯で 340 万円以上、または 2 人以上世帯で 463 万円以上
「合計所得金額」など税法で使われる言葉もあり、その理解も大変です。
細かい部分の改正はまだまだありますが、上記だけを見ても「保険料の上昇」や
「自己負担額の上昇」などサービス利用者にとって厳しい改正となっています。
3年ごとの改正、その都度新たに勉強することが増え大変ですが、わかるかいご
相談室の相談員として、気持ちを新たに知識習得に励んでいます。