認知症の利用者様ご夫婦、替え歌熱唱合戦の巻

皆様、こんにちは。
熱闘!甲子園も終了し、通勤電車に高校生の姿が増え、夏の終わりを感じます。

さて、私は認知症の方への支援に、活気づくりからアプローチすることが
多々あります。以前にも「歌(音楽)の健康効果はすごい!」と記事にしましたが、
脳細胞の電光石火は本当に未知だと思います。

認知症の診断で、メマリーとアリセプトを服用し、ボンヤリしがちな86歳の男性様。
マッサージ中はBGMを流し、主に回想効果を期待して昭和歌謡を選択します。
このBGMと合唱するのが毎回ですが、最近パターンが変わってきました。
足の指をほぐすと脊柱管狭窄症のしびれで悲鳴を上げられるのですが、
悲鳴を歌で表わされるようになりました。例えば“津軽海峡冬景色”のサビに合わせて
「おれの足さん~しび~れ~げ~し~き~~~♪」と。即興です。素晴らしい。

普段は非常にジェントルメンな方で、女性に暴言を吐いたりしません。それが、
先日訪問前に奥様に叱られる場面があったらしく、“恋のバカンス”の「パヤ パヤパヤ」
を繰り返す歌詞に「ババ ババババ」「(イントロ)こ~わいババ バババッババ~」
「こ~わいこ~わい ババオオババ!」とすごい熱唱を開始。
状況がわからず合いの手を入れていたら、ドアの外で歌を聞いた奥様が顔を出され、
「何がババよ!」「ジジ!ジジジジ!!!」と返歌。奥様は10年前までコーラス
サークルに所属していたので、圧倒的なお声のハリがあります。ご主人の悲鳴発声と
奥様のコーラス発声。網戸も引き裂かれるような綱引き合唱でした。

その後に奥様から罵声合唱に至った経緯を伺い、大笑い。ご主人もつられて大笑い。
大変良い全身運動になり、ご主人は珍しく「熱くなった!水が飲みたい」と要求され、
奥様も「久しぶりに同じ土俵で戦えたわ」と嬉しそうでした。
さらにお二方とも古代史や万葉集に造詣も深いため、「こんな返歌があっていいのか」
「そもそも和歌とは隠されたメッセージ性を・・・」「政治的に中立でなければならな
い」など小難しく会話が続き、これは後日、娘様がとても喜んでおられました。

楽しめる視点、この寛容さが脳(全身)には良いですね!
皆様もストレスがあふれ、歌がお好きであれば、こんな熱唱もお試しください。

K・H
介護相談員、看護師・保健師。 どんな状態でも機嫌よくいられる、そんな環境づくりのお手伝いをさせていただきたく、元気・活気づくり活動をしています。
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