70代の母が昨年の夏、脳梗塞になりました。しかし幸いにも発見が早く、
入院せずに薬のみで治療を続けていました。
母は仕事をしていましたが、病気のためやめざるを得なくなり、父も退職の予定でしたので、昨年秋から一日中二人っきりの生活になり、だんだんと母の様子がおかしくなってきました。
とにかく「お金が無い」、と心配するようになり、「冷蔵庫に何もない」と嘆き、明日の薬を飲み忘れないか心配で夜は眠れなくなり、外に出なくなり、父が外出しようとすると、「おいていかないで・・」と怯えて。
精神科に連れて行った方がいいかもしれない、ときょうだいで話し合っていた矢先に、自宅マンションの5階のベランダから飛び降りてしまいました。
夜中、父がうとうととしていた時でした。
幸いにも、2階のベランダや、フェンスなどにぶつかって、頭蓋骨や手足を
骨折しましたが、一命はとりとめました。本当に奇跡だと思います。
今はリハビリ病院に転院し、ベッドから車いすへ、介助を少ししてもらえば
できるまでになりました。
退院後、父方の親戚が経営しているグループホームへ入所させてもらえることになりました。父も一緒にそこで暮らすことになります。
当初は、親戚の所だし安心して頼れる、と思っていたのですが、
もう自分達の家ではないところで暮らさなくてはならない両親。
そして、まだ母はそのことを知らないのです。病院の精神科の先生に、
ギリギリまで話さない方がいい、と言われているのです。
少し認知症があるようで、重度のうつ病と診断されていました。
今はうつの症状はなさそうで、笑顔も出ているししっかりもしていますが、
飛び降りたこと、暮らしていたマンションのことは一切覚えていないのです。
引っ越しの準備で実家に手伝いに行ったのですが、母の洋服、大事にしていたものをすべて処分したり、おいていかなければならない現実をみると、なんとも言えない、悲しいというか、申し訳ない気持ちで、父の前で涙をこらえるのが必死でした。
退院して、自分の家じゃないところへ行かなければならないと知った母は、
どんな気持ちになるだろうと思うと、胸が張り裂けそうです。
本来なら、子供である私たちが面倒を見てあげなければならないのに、
現実的にそれは難しく、またそれを受け入れるだけの勇気がなく、ただただ
申し訳ない気持ちでいっぱいで、どうすることもできないで、毎日涙を流している毎日です。
グループホームで生活されているご家族がいらっしゃる方の、ご意見や、
お話しなど聞かせて頂けたらありがたいです。
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