家族介護者が発信するイベント――市民発!介護なんでも文化祭レポート

第6回「市民発!介護なんでも文化祭」が10月17日、上智社会福祉専門学校(上智大学四ッ谷キャンパス内)で開かれた。

実行委員は首都圏の家族介護者の会と、その支援を担う介護者サポートネットワークセンター・アラジンほかNPO団体等。普段は大学生や専門学生が学んでいる体育館や教室を、年に1日だけの「介護の学び舎」に仕立て上げた。

体育館に介護関連団体が50近いブースを出展した「はてなミュージアム」は、一般市民がいだく「介護って何?=はてな」に直接答える恒例企画。介護保険内外の訪問・通所・入居サービスや福祉用具をはじめ、地域包括支援センター社会福祉協議会(千代田区)、ケアマネジャー看護師リハビリ専門職、臨床心理士らが来場者の疑問や将来の相談に応えた。

今年、ミュージアム中央に新設された「メディ・ケアCafe」では、在宅での看取りを支援し続けてきた小澤竹俊医師(めぐみ在宅クリニック)を囲み、入退院をめぐる実状、終末期のスピリチュアルケアなどをテーマに、介護者とのフリートークが催された。苦しみの中でも最期まで自己決定できる自由を支えるには、どんな共感が可能かといった話題に、参加者らは家族介護者・専門職の垣根を超えて真剣に耳を澄ませていた。

また会場内には、全国の介護者から寄せられた「(介護をしていて)心が痛んだ言葉」が数十枚と貼り出され、その切実な内容に、長いこと目を留める来場者が多くみられた。

隣の講義棟では、「ケアする人のケア」「認知症介護者・当事者」「地域のコミュニティカフェ」「介護を学ぶ学生」といったテーマごとに、交流会やミニセミナーが開催された。

今年の基調講演は、アナウンサーで日テレ学院長の石川牧子氏。両親の遠距離介護と仕事を両立した7年間を振り返って、在宅介護継続には「仕事も含めて、介護以前の自分の状態をできる限り保つ必要がある」と語り、そのためにサービスだけでなく地域や友人とのつながりも重要と述べた。「『親の介護もしないで働き続けて…』なんて非難する人は、気にしないで!」という言葉は、これから親の介護を意識する働き盛り世代への大きな励ましとなっていた。

サービス提供者や行政による啓蒙の目線と違い、今まで介護を経験した人たちが、これから介護を経験する人と共によりよい介護を考えるのが「市民発!介護なんでも文化祭」。

昨年に続き来場したケアマネジャー(41歳男性)は、「写真やモノを使った展示が、手作り感覚で工夫されていてインパクトがあり、毎年新たな発見がある。まだ関係者どうしの参加にとどまりがちだが、もっと多くの人に来てもらいたいですね」と話していた。

介護者サポートネットワークセンター・アラジン

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