神奈川県大和市は11日、「70歳代を高齢者と言わない都市 やまと」宣言を行った。市によると、こうした宣言を自治体が行うのは全国でも例がないという。
大和市では2014年4月、年齢を重ねても地域で生き生きと暮らしてもらうためには市民の意識の変革が必要とし、「60歳代を高齢者と言わない都市 やまと」宣言を行った。
その後、昨年1月には日本老年学会・日本老年医学会のワーキンググループが高齢者の定義を75歳以上とすることを提言。さらに昨年9月には政府が「人生100年時代構想会議」が設けるなど、より年齢を重ねた人が活躍し続けることができる社会を目指す動きが加速し続けている。
こうした動きを踏まえ同市では、高齢者と言わない年齢を引き上げることを決めた。なお、今回の宣言によって、法律や条例、社会保障制度などの高齢者の定義や対象者、運用などが変更されることはない。同市の大木哲市長=写真=は宣言文の発表にあわせ、「ポジティブなメッセージを送ることで、健康寿命を延伸し、生涯現役意識を高め、いつまでも生き生きと活躍していただくことを願っている」と述べた。
大木哲・大和市長(※大和市より提供)