官民ファンドの地域経済活性化支援機構は、京都府の宇治病院の再生を支援することを決定した。
宇治病院は、社会福祉法人として初めての私的整理※1手続きに入る。
再生には、金融機関のほか、民間企業も支援する。経営不振に陥った社会福祉法人を民間企業のノウハウを活かして再生する、初の試みとなる。
宇治病院は、病院のほか介護事業も兼営していたが、数年前から経営が悪化していた。
破たんすれば、運営する特別養護老人ホームの入居者が退去を迫られるなどの混乱が生じるおそれがあった。
社会福祉法人は非営利法人のため、企業支援のように出資や買収などでスポンサーになることができない。しかし経営改善には民間企業のノウハウが役に立つ。
宇治病院は、経営陣を刷新し、新たな体制で再生にのぞむ。
■再生支援対象事業者:社会福祉法人宇治病院
■事務所の所在地:京都府宇治市五ヶ庄芝ノ東54番地の2
■事業:医療事業、介護事業
■主な事業所:
医療事業:宇治病院 ほか
介護事業:平成老人保健施設、笠取ふれあい福祉センター ほか
※1 私的整理とは、経営不振に陥った企業を、裁判所などの司法の関与なしに処分すること。金融機関が債権をカットすることで、債務者が事業を継続しながら経営体制の刷新やリストラといった経営改善をしやすくなる。
◎宇治病院
http://www.uji-hosp.or.jp/