自民党の政務調査会の新たな厚生労働部会長に、小泉進次郎元筆頭副幹事長が就任した。15日の党総務会で正式に決定した。今後、介護や医療といった社会保障分野や働き方改革など、厚生労働省が所管する法案や予算案の審議などで調整役を担う。
小泉氏は15日、自身のFBで部会長への就任を報告した
小泉氏ら党内の若手議員は2016年秋、「人生100年時代の社会保障へ」と題する提言を発表。今後のさらなる高齢化に向け、健康管理に取り組んだ人の自己負担割合を低く設定する医療介護版の「ゴールド免許」の創設など、自助を促すインセンティブを導入するよう求めた。
今年5月には、党の「人生100年時代戦略本部」が社会保障の抜本改革に向けた提言をまとめ、安倍晋三首相に提出。この際、事務局長として議論を主導したのが小泉氏だった。
提言では、できるだけ長く健康を維持し、社会参加を促すため、疾病予防や健康管理などへのインセンティブを強化することが重要だとし、小泉氏らが16年にまとめた提言の主張とも重なる。
また、年齢を前提とした「高齢者」の定義や名称の見直しを求め、医療費の窓口負担については、世代間の公平性の観点から、年齢ではなく、経済力に応じた負担に改めるよう要望。さらに、介護保険に関しても、「高齢者扱いしない仕組みを目指し、お世話するよりも自立支援を目指す改革を行う」としている。
■「一部の利益を優先しない」―FBで決意表明
小泉氏は15日、自身のフェイスブック(FB)を更新し、部会長就任に当たっての決意を表明した文書を投稿。厚生労働分野における自身の歩みを振り返りながら、「一部の声を代弁したり、一部の利益を優先することなく、国民全体の利益を実現する。そのために、部会長としての職責を果たしていきたい」と締めくくった。