皆様、こんにちは。今週は雨が多いようですね。
さて、先週は百人一首の認知力効果を書かせていただきましたが、定期的に感動するのが「歌の効果」です。最近は音楽療法を積極的に取り入れる事業所も増えていますが、今回は訪問している患者様から伺った、デイサービスの出来事をご紹介します。
この患者様Aさん(女性、90歳)は2年前にレビー小体型認知症(疑い)で妄想と幻覚、ほぼ寝たきりの状態を経験されています。訪問看護からスタートして訪問リハビリに移行、週3日のデイサービスと週1回リハビリ、お守りと化した月1回の訪問看護を継続ご利用で、素晴らしい回復をされました。自力歩行もぼちぼちです。本当に毎回感動させていただいています。
で、このAさん、今はデイサービスの重鎮。他の利用者様をフォローする、セミ・スタッフだそうです。
最近デイサービスに来られるようになった、60代の若年性アルツハイマー型認知症の女性Bさんを心配していました。先日、Bさんがご主人やお子様の名前をどうしても思い出せずにいたところ、テレビで「津軽海峡冬景色」が流れ、Bさんがノリノリに反応。それを見たAさんが「今なら思い出せるよ!質問して!」とスタッフを誘導。見事、歌を聴いて笑顔になりながら、お子様のお名前が思い出されたそうです(ご主人のお名前が出たかは不明)。
これをきっかけに、表情に明るさが増え、娘様の結婚式にもスタッフ同行で参列、なんとカラオケで津軽海峡冬景色を歌われたとか。
Bさんに効果を及ぼす歌もすごいですが、やはりこのAさんもすごいですね。Aさんご自身は「特に歌で元気は出ないかな。相撲の方が楽しい。ハッケヨイ!で反応するかも」と笑っています。
因みにそんなAさんは、デイサービスのスタッフさんに「認知症になり損ねた人」としてからかわれつつも、尊敬されています。