熱中症予防

 北九州を大雨が襲いました。被害に合われた方には、心よりお見舞い申し上げます。
 一方、暑さも厳しくなりました。すでに35℃を超え、猛暑日となった地域もあるようです。この季節、注意しなければならないのが熱中症です。熱中症での死者は増加の傾向をたどり、2000年以降では、全死亡者のうち、男性の52%、女性の85%が65歳以上(厚生労働省統計情報部資料)と、高齢者にとっては、生命の危険をも脅かすものとなっています。

 高齢になると、以前から身についている習慣を変えることが難しくなります。
 デイサービスを利用していたUさん(女性)は、以前は一人暮らしをされていました。非常に寒がりで、クーラーや扇風機が大の苦手、窓も閉めた部屋で過ごしていた結果、熱中症を発症したそうです。幸い近所の人の来訪があり、早目に異変に気付いたため、大事には至らずに済んだそうですが、それを機に娘さんが自宅に呼び寄せました。
 Uさんは、真夏の暑い時期でも、半袖と長袖の下着を重ねていました。娘さんが薄着にするよう何度言っても、寒いからと、ガンとして譲らなかったとのことです。

 Uさんほどではなくても、寒がりの方は、薄着にならない傾向があります。また、特に女性は、トイレを心配して水分を控えてしまうことがあります。その結果、体温調整が難しくなったり、脱水となり、熱中症のリスクを高めてしまうのです。
 そのため、高齢者の熱中症を予防するためには、周りの人の配慮が大切になります。しかし、ご家族が始終見守りすることは非常に負担が大きいですし、お一人暮らしや日中お一人になる方もたくさんいらっしゃいます。

 そのような時は、介護サービスなどを上手に活用しましょう。(一例をご紹介します)
・「デイサービスの利用を増やして、一人でいる時間をできるだけ少なくする。」
※多くのデイサービスでは、水分摂取の声かけを積極的に行います。また、バイタルチェック(体温・血圧測定)などにより、体調異変の早期発見につながる場合もあります。
・「ヘルパーさん来訪時に、水分摂取の声かけや衣類・室温調整を依頼する。」
・「ご家族が出張や旅行で留守にする場合は、ショートステイサービスを利用する。」
・「緊急通報装置を設置し、体調変化時には駆けつけられる体制を作る。」
・「配食サービスを利用して、安否確認のできる体制を作る。」
配食サービスは、栄養バランスの摂れた食事を配達する他にも安否確認サービスを兼ねている業者がほとんどです。

 体力をつけることも、大事なことです。たくさん食べて、猛暑を乗り切りましょう!

S ・ Y
介護相談員、ケアマネジャー、介護福祉士。 皆様のお気持ちが少しでも軽くなる、そんなお手伝いができればと思っています。
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