警察庁は、昨年に届け出があった行方不明者のうち、認知症の人は過去最悪の1万7000人近くに達したと発表した。5年前と比べると1.5倍余り増えている。
警察庁によると、昨年中に行方不明として届け出があった人は8万7962人。このうち認知症の人は1万6927人で、一昨年と比べて1064人増加した。5年前と比べると6144人増えている=グラフ=。
調査によると、認知症が行方不明の原因となるのは50歳代以降。60歳代以降では、認知症が行方不明となる最大の原因となっている。
■死亡が確認された人は508人
また、昨年の認知症の行方不明者のうち、所在が確認された人は1万6227人いた。警察庁によると、認知症で行方不明になった人の7割余りは警察に届け出があった当日に所在が確認された。一週間以内に所在を確認された人まで含めると、その割合は99.4%に達する。一方、死亡していた人は508人だった。