新年号「令和」の発表を、訪問先のテレビで見ました。 645年の「大化」から248番にあたるそうです。 利用者様(80代後半の女性)には「“昭和”が強烈過ぎて・・・でも戦争がなかった稀有な時代の“平成”に続いて平和が続くと良いねえ」と含蓄あるお言葉をいただきました。 皆様お元気にお過ごしでしょうか。私は転んで骨折しました。
さて、今回は、骨折の話をしようと思ったのですが、年号発表を受けて言葉の重みを感じ入ったので、言葉について語ります。皆様は日本語はお好きですか? 私は好きです。ひらがな、カタカナ、漢字、ローマ字・・・ 嫌いなのは数字です。「÷」とかの記号は特に。
日本で生まれた漢字はわかりやすく、興味深いです。その一つ「猫」を以前調べてみたのですが、「けものへん」に「苗 なえ」。なぜ苗なのか。ネコのしなやかな動きや体が苗の揺らぎに似ていると表された、という説。ゆらゆら揺れる苗にじゃれて遊ぶ猫の様子をそのまま形にしたという説、「苗 なえ」が「「なお(にゃお)」に似ているからとする無理やりな声説、などなどたくさんありました。
日本で生まれた「国字」で有名なのは「峠:山の上と下」「榊:神に捧げる木」「樫:堅い木」「凪:風が止む」「雫:雨だれが下りる」「鴫:田にいる鳥」「畑:火で焼いた田」「辻:道路の十字路」「凧:風で上がる布」「躾:美しい身のこなし」などなどなど。でも絵が浮かぶような字で、日本人の愉快な感性をみることができますね。
新年号「令和」は、日本最古の歌集(といわれる)万葉集「梅花の歌第三十二首の序文」が由来とのこと。「梅」は寒さに耐え、桃や桜より先に、春を招くように美しく咲き、馥郁たる香りを放ちます。この梅、万葉集では桜42首に対して118首も読まれているそうです。桜派だった私はちょっと驚いた記憶があります。 安倍首相によると「明日への希望とともに日本人一人一人が大きな花を咲かせる」という願いが込められているそうですね。先の世代が守り続けた「日本」の、寒さをかち割る美しさがどんどん花開き、優しい時代が続くことを祈念しております。